年齢を重ねると求められるもの
ビジネスの世界では年齢を重ねるほど、コミュニケーション能力の重要性が高まります。専門性が求められるのはもちろんですが、それは「あって当たり前」とされるので、それ以外の要素が重要になります。
年齢を重ねるにつれ、一般的には関連部署や利害関係者とのやり取りが増える傾向にあります。若手の場合はやり取りする相手は上司だけであることが多いのですが、ベテランにはリーダー的・まとめ役的な働きが求められるようになるのため、やり取りをする相手がどうしても増えてきます。それに加え、若手の教育を期待されることもあるでしょう。
よほどとびぬけたスキルを持っていれば話は別かもしれませんが、そのとびぬけているということを周囲が認知するためには、やはり周囲に伝えることが必要になります。
年齢相応のコミュニケーション能力がないと何が困るのか
コミュニケーション能力がないまま年齢を重ねると、その人には徐々に年齢相応の仕事が与えられなくなります。さきほど具体例として、リーダー的な役割や若手の教育担当、利害関係者と直接やり取りをする、といったものを挙げましたが、それらの役割が回ってこなくなります。
これは、上司や仲間に「XXさんは結局何を言っているのかよくわからない」「XXさんを前に出しても話がややこしくなるだけで解決しない」という認識が広まっているからです。もっと単純にいうと「XXさんは話ができない」という認識が上司たちの間でできつつあるのです。
つまり、XXさんの評価が下がりつつあるということです。
トレーニングで挽回できる
しかし、この状態はトレーニングをすることで挽回できます。
特にメールや資料作成は、アウトプットしたものが目に見えることもあり、効果が出やすいと言えます。3ヵ月、半年、1年と積み重ねていくことにより、どんどん上達していく過程が実感できるのではないでしょうか。
一方で会話・話し方については、ここまではスムーズにはいきません。
メールとは違い、相手は目の前にいますし、あなたから発せられる言葉を今か今かと待ち構えています。技術習得のほかに、その技術を使うという場馴れの要素が高いため、こればかりは時間をかけていくしかありません。
ですが、いちど身についてしまえば、これほど強力な武器もありません。根気強くトレーニングすることが大事です。