増えてきた電話会議と見えてきたコミュニケーション問題
いままでは会議と言えば会議室で対面で行うものでしたが、最近では電話会議が当たり前になってきました。私もよく利用しています。少ない規模の会議もあれば、参加者が30人になるような会議もあります。
そこに参加しているメンバーのなかで、気になる方が一人いらっしゃいます。その方は、言葉遣いは丁寧なのですが、なぜか印象が良くないのです。よくよく考えてみたところ、常に愚痴や文句を言っているかような口調で話している為だとわかりました。
「あの人はなんだか感じ悪いね」
そう思っているのは私だけではないようで、その方が電話会議で発言しても周りの反応が悪く、そのうちあまりフォローしてもらえなくなりました。
電話会議だけが接点だと人柄を判断する情報が偏よる
その方とは対面で会ったことはなく、電話会議でしか接する機会がありません。そのため、当たり前なのですが話す声しか聞こえません。
対面の会議であれば、服装やしぐさ、表情といったものでどういう人かを判断できますが、電話会議ではそういった話し方以外の情報がすっぽり抜け落ちます。そのため、どんな人であるかを声と話し方だけで判断することになります。すでに面識があればその時の記憶で補完できますが、初めての方の場合はそれもできません。そのため、話し方がその人の評価のすべてになります。
そして、ここで印象が良くないと「あの人は感じ悪いね」となります。どんなに丁寧なことばを使っていても、印象は悪いままです。
印象を挽回する機会がない
こまったことは、この最初の印象を挽回するのは非常に難しいということです。
どこかで対面する機会があれば印象を挽回できる機会となるのでよいのですが、残念ながらそういったことはまれで、電話会議で始まり、電話会議で終わるのが通常です。そのため、最初から最後まで「感じの悪い人」で終わってしまいます。
また、この方のケースも例外ではないのですが、コミュニケーションの問題を他人から指摘されることはほとんどありません。上司や同僚から「印象が悪くなるから直した方が良いよ」と言われることはないのです。この方も、話し方が変わることは最後までありませんでした。
どうすればよいか
では、どのようなことに気をつければよいでしょうか?
実はこれ、電話であっても笑顔で話すだけでずいぶんと印象が良くなります。または、すこしだけ意識して高めのトーンで話すのです。
「話し方」だけで印象が決まってしまう電話は、「話し方」に気を付けるだけで随分と印象が良くなります。